独学で行政書士 行政法のツボ3(行政上の強制措置Ⅰ:代執行)

こんにちは。
夏休みももうすぐ終わりですねえ。
9月からは憂鬱な毎日が始まりそうですが、まだまだ夏を楽しみましょうか。

 

今日は、行政上の強制措置についてです。

行政上の強制措置

行政作用によって国民には義務が課せられる場合があり、国民が義務に従わなければ、
行政は目的を実現することはできません。そこで、強制的に義務の履行を確保する手段が行政に
認められています。これが行政上の強制措置です。

 

行政上の強制措置には、将来に向けて一定の状態を実現するための行政強制
過去の違反行為に対して制裁を加える行政罰があります。
特に、行政強制には制裁の意味合いは含まれていないことに注意です。
行政強制には、国民が義務に従わない場合になされる行政上の強制執行と、
国民に義務を課す暇がなく、行政が一定の目的を実現しなければならない場合の即時強制があります。

強制の文言が多いので混同しやすいですね。この図をそのまま覚えるというよりは、
とりあえず、行政罰(行政刑罰と秩序罰)だけが制裁の意味を含んでいる、それ以外は制裁ではない、
とだけ暗記しておくべきです。

 

上記の全ては、強制的に国民の財産や権利に干渉するものなので、法律の根拠が必要です。
この法律の根拠ですが、行政上の強制執行だけは条例を根拠にはできません。
それ以外の、即時強制、行政罰は、条例を根拠にしてもよいとされています。
ここはよくわからないまま進める人がいるかもしれませんが、区別しておくべきです。

代執行

代執行とは、義務を履行しない者に対し、行政が代わりにその義務を履行し、かかった費用を
義務者から徴収することです。行政代執行法に規定されています。

 

第一条  行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律で定めるものを除いては、この法律の定めるところによる。

この1条が条例をあげていないから、
行政上の強制執行は、条例を根拠にできないとされているようです。

 

代執行の要件

次に、代執行ができる場合ですが、強制力が強いので、厳格な要件があります。
行政代執行法2条に要件があります。

 

まとめると、

代替的作為義務が履行されないこと

②その義務が法律(条例含む)、又は法律に基づき行政庁から命ぜられたものであること

③他の手段ではその履行を確保することが困難であること

④不履行を放置することが著しく公益に反すると認められること

の4つ全てを満たせばOKということです。

注意すべき点として、義務の内容は代替的作為義務、つまり、他の人が代わりに
できるような義務の内容しかだめということです。建物の取り壊しとかですね。

 

そして、これも厄介なところなんですが、代執行などの行政上の強制執行は
条例を根拠にできないとありましたが、2つめの要件には条例含むってありますよね。
これは、代執行という制度自体の根拠は条例ではだめだけど、代執行の対象になっている
義務の根拠(課せられている原因)は条例でもOK
ということです。

例えば、条例で新しく代執行ができる仕組みを作るのはだめだけど、条例によって何かの義務を
課して、その義務が履行されないときは、その義務の不履行という状態は、代執行の対象になるよ
ってことです。ちょっと、細かいので後回しでもいいですね・・・。

 

代執行の流れ

最後に、代執行の流れを確認しておきます。

第三条  前条の規定による処分(代執行)をなすには、相当の履行期限を定め、その期限までに履行がなされないときは、代執行をなすべき旨を、予め文書で戒告しなければならない。
○2  義務者が、前項の戒告を受けて、指定の期限までにその義務を履行しないときは、当該行政庁は、代執行令書をもつて、代執行をなすべき時期、代執行のために派遣する執行責任者の氏名及び代執行に要する費用の概算による見積額を義務者に通知する。
○3  非常の場合又は危険切迫の場合において、当該行為の急速な実施について緊急の必要があり、前二項に規定する手続をとる暇がないときは、その手続を経ないで代執行をすることができる。

第五条  代執行に要した費用の徴収については、実際に要した費用の額及びその納期日を定め、義務者に対し、文書をもつてその納付を命じなければならない。

第六条  代執行に要した費用は、国税滞納処分の例により、これを徴収することができる。
○2  代執行に要した費用については、行政庁は、国税及び地方税に次ぐ順位の先取特権を有する。
○3  代執行に要した費用を徴収したときは、その徴収金は、事務費の所属に従い、国庫又は地方公共団体の経済の収入となる。

 

こんな感じですね。特に、最初の戒告(3条1項)は絶対に省略できないけど、
代執行をするという通知(3条2項)は、緊急の場合だけ省略できます(3条3項)。
これは絶対暗記事項です。

 

次回は代執行以外をまとめていきたいと思います。

それでは。



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