独学で行政書士 民法のツボ9(先取特権・質権)

こんにちは。

今日は、引き続き、担保物権をしていきたいと思います。
先取特権、質権ですね。若干マイナーですが、条文の暗記がほとんどなので、出題されたら、
正解したいところですね。

先取特権

先取特権とは、債務者に対して、複数の債権者がいる場合に、他の債権者に対して優先的にその債権
の弁済を受けることができる権利のことです。

先取特権には、一般先取特権動産先取特権不動産先取特権があります。
これは、民法に細かく規定されているのですが、いちいち覚える必要はないと思います。
例えば、一般先取特権の中には、雇用関係によって生じた債権が挙げられています。これは、
経営者Aに対して、被用者Bが給料債権を持っており、また、銀行Cが貸金債権を持っている場合で、
通常は、債権者平等の原則から、BとCは債権額の割合に応じて少しずつ請求できるわけですが、
Bの債権は一般先取特権にあたるため、Bが優先して全ての債権の弁済を受けることができるという
ことです。
このように、給料とか、色んなパターンが民法で定められているということです。

 

重要な条文としては、

第三百三十三条  先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。

第三百三十五条  一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるのでなければ、不動産から弁済を受けることができない。

第三百四条  先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。

 

304条は物上代位と呼ばれるもので、ある権利が、関連する他の権利や物にまで及んで、行使する
ことができるというものです。例えば、AがBに目的物を売却し、その後BがCにその目的物を転売した
けど、BがAに売買代金を支払わない場合に、Aは、Bへの売買代金債権の代わりに、BのCに対する
転売代金債権を自己の債権の弁済に充てることができるということです。
図で表すとこうなりますね。

また、動産売買の先取特権者は、物上代位の目的債権が譲渡され第三者に対する対抗要件が備えられた
後は、自ら目的債権を差し押さえて物上代位することはできない(最判平17・2・22)とされます。
これについては、抵当権のところでも出てきますし、債権をしてからの方が理解しやすいかなと
思います。抵当権Ⅱの記事でも紹介します。

 

質権

質権とは、債権の担保として債務者又は第三者から受け取った物を占有し、かつ、その物について
他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利とされています。
例えば、AがBにお金を借りるとき、Aが持っているパソコンをBに渡し、そのパソコンに質権を
設定することで、AがBにお金を返さなかったとき、Bはそのパソコンを競売(オークション)に
かけて、貸したお金を取り戻すということです。

質権には、動産質不動産質権利質があります。権利に質権を設定することはできないという肢
があれば誤りですね。権利も質権設定ができます。

 

重要な条文は、

第三百四十四条  質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。

第三百四十五条  質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない。
これは、占有改定はダメということです。即時取得の占有も占有改定はダメでしたね。

ちなみに、抵当権と違い、被担保債権の範囲は限定されていないこともツボです。

 

第三百四十七条  質権者は、前条に規定する債権の弁済を受けるまでは、質物を留置することができる。

第三百四十八条  質権者は、その権利の存続期間内において、自己の責任で、質物について、転質をすることができる。この場合において、転質をしたことによって生じた損失については、不可抗力によるものであっても、その責任を負う。

質権者が、さらに質権を設定することを転質といいます。例えば、Aが自己所有のパソコンをBに
引き渡し、質権を設定した後、BはそのパソコンをCに引き渡し、質権を設定するような場合です。
自己の責任でというのは、質権設定者(上の場合でいうとA)の承諾がなくても、BはCにパソコンを
渡して、質権設定できるということです。ただし、損害が生じた場合は、Bは常に責任を負うという
ことです。
勝手に色々やっていいけど、何か損害出たときは全部責任取れよってことです。
まさに、自己責任ですね!

 

第三百四十九条  質権設定者は、設定行為又は債務の弁済期前の契約において、質権者に弁済として質物の所有権を取得させ、その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することができない。

これも大事です。流質契約というのですが、弁済期前の契約ではできませんが、弁済期後の契約
では可能ということです。

疲れましたね。担保物権はなかなか重いテーマですが、なんとか耐えましょう。

それでは、今日はこのへんで。



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