独学で行政書士 行政法のツボ8(不利益処分Ⅱ:聴聞、弁明の機会の付与)

こんにちは。

なんか最近は気温が安定しないですね。気温の変化もですが、近くの田んぼでは稲刈りが
始まっていることから、収穫の季節、秋を感じますね。

さて、今日は不利益処分の続き、聴聞と弁明の機会の付与の具体的な内容をみていきます。
今日の記事は結構長いですので、もう大丈夫という方は、赤字だけ注意してください。

不利益処分

聴聞

(聴聞の通知の方式)
第十五条  行政庁、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一  予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項
二  不利益処分の原因となる事実
三  聴聞の期日及び場所
四  聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地

行政庁は、書面で、不利益処分の内容などを通知しなければなりません。

 

(代理人)
第十六条  前条第一項の通知を受けた者(同条第三項後段の規定により当該通知が到達したものとみなされる者を含む。以下「当事者」という。)は、代理人を選任することができる。
2  代理人は、各自、当事者のために、聴聞に関する一切の行為をすることができる。
3  代理人の資格は、書面で証明しなければならない。
4  代理人がその資格を失ったときは、当該代理人を選任した当事者は、書面でその旨を行政庁に届け出なければならない。

(参加人)
第十七条  第十九条の規定により聴聞を主宰する者(以下「主宰者」という。)は、必要があると認めるときは、当事者以外の者であって当該不利益処分の根拠となる法令に照らし当該不利益処分につき利害関係を有するものと認められる者(同条第二項第六号において「関係人」という。)に対し、当該聴聞に関する手続に参加することを求め、又は当該聴聞に関する手続に参加することを許可することができる。
2  前項の規定により当該聴聞に関する手続に参加する者(以下「参加人」という。)は、代理人を選任することができる。

聴聞の通知を受けた者が当事者、当事者は代理人を選任できます。
当事者以外で、不利益処分につき利害関係を有すると認められる者を関係人、関係人の中で、
主宰者の許可を得て聴聞に参加できる者を参加人といいます。

 

(聴聞の主宰)
第十九条  聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰する。
2  次の各号のいずれかに該当する者は、聴聞を主宰することができない。
一  当該聴聞の当事者又は参加人
二  前号に規定する者の配偶者、四親等内の親族又は同居の親族
三  第一号に規定する者の代理人又は次条第三項に規定する補佐人
四  前三号に規定する者であった者
五  第一号に規定する者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
六  参加人以外の関係人

公正な聴聞を行う必要があるため、特定の人は主宰者になれません。
ちなみに、主催ではなく、主宰ですね。記述式で狙われそうです。

 

(聴聞の期日における審理の方式)
第二十条  主宰者は、最初の聴聞の期日の冒頭において、行政庁の職員に、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項並びにその原因となる事実を聴聞の期日に出頭した者に対し説明させなければならない。
2  当事者又は参加人は、聴聞の期日に出頭して、意見を述べ、及び証拠書類等を提出し、並びに主宰者の許可を得て行政庁の職員に対し質問を発することができる。
3  前項の場合において、当事者又は参加人は、主宰者の許可を得て補佐人とともに出頭することができる。
4  主宰者は、聴聞の期日において必要があると認めるときは、当事者若しくは参加人に対し質問を発し、意見の陳述若しくは証拠書類等の提出を促し、又は行政庁の職員に対し説明を求めることができる。
5  主宰者は、当事者又は参加人の一部が出頭しないときであっても、聴聞の期日における審理を行うことができる。
6  聴聞の期日における審理は、行政庁が公開することを相当と認めるときを除き、公開しない。

主宰者の許可を得る必要があるのは、以上の2つですね。
また民法の保佐人と漢字が異なることにも注意です。
そして、個人情報の保護などの理由から、聴聞は原則非公開です。

 

(文書等の閲覧)
第十八条  当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人(以下この条及び第二十四条第三項において「当事者等」という。)は、聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。この場合において、行政庁は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

(陳述書等の提出)
第二十一条  当事者又は参加人は、聴聞の期日への出頭に代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。

このあたりは、記述式で狙われそうな部分ですね。過去問では択一式でしか出題されていませんが、
模試などの予想問題でよく記述式で出てくるので、この部分の記述式対策は必須です。

 

(聴聞調書及び報告書)
第二十四条  主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
2  前項の調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日ごとに、当該審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。
3  主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第一項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。
4  当事者又は参加人は、第一項の調書及び前項の報告書の閲覧を求めることができる。

このあたりは、主語や相手に注意ですね。行政庁なのか、主宰者なのか、当事者に対してかとか、
細かく暗記することが必要です。

 

(聴聞を経てされる不利益処分の決定)
第二十六条  行政庁は、不利益処分の決定をするときは、第二十四条第一項の調書の内容及び同条第三項の報告書に記載された主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。

(審査請求の制限)
第二十七条  この節の規定に基づく処分又はその不作為については、審査請求をすることができない。

参酌は、必ず採用しなければならないという意味ではなく、しっかり参考にはするということです。

 

弁明の機会の付与

(弁明の機会の付与の通知の方式)
第三十条  行政庁は、弁明書の提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その日時)までに相当な期間をおいて、不利益処分の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一  予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項
二  不利益処分の原因となる事実
三  弁明書の提出先及び提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その旨並びに出頭すべき日時及び場所)

(弁明の機会の付与の方式)
第二十九条  弁明は、行政庁が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(以下「弁明書」という。)を提出してするものとする。
2  弁明をするときは、証拠書類等を提出することができる。

 

聴聞との違いを押さえることが重要ですね。
聴聞は原則口頭、弁明の機会の付与は原則書面、です。
また、参加人の関与は、聴聞にはありますが、弁明の機会の付与にはありません。

文書の閲覧請求権も、聴聞にはありますが、弁明の機会の付与にはありません。

しっかり両者を区別して、条文を読み込みたいですね。

長くなりましたが、今日はこのへんで。それでは!



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