独学で行政書士 憲法のツボ4(信教の自由)

こんにちは。

あと少しで夏休みも終わりますね。8月が終わるのは寂しいかもしれませんが、
個人的には、9月からは梨の季節ということで楽しみです。

 

今日は、信教の自由です。中途半端に暗記すると得点できないテーマですね。

信教の自由

第二十条  信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
○2  何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

憲法では、このように規定されています。
信教の自由は、大きく分けて、
①信仰の自由、②宗教的行為の自由、③宗教的結社の自由があります。

①の信仰の自由は、内心に留まるものなので、絶対的に保障されます。
それに対し、②宗教的行為の自由と③宗教的結社の自由は、外部的な行為を伴うもので、
他社の利益や権利に害悪をもたらす場合があるため、公共の福祉による制限を受けます。

 

信教の自由の制約

ここでは、重要判例が2つありますね。

オウム真理教解散命令事件(最決平8・1・30)

事案:宗教法人法に規定されている行為を行ったとして、宗教法人オウム真理教の解散命令が
請求されたため、この解散命令が憲法に反しないか争われた。

判旨:「宗教法人の解散命令の制度は、前記のように、専ら宗教法人の世俗的側面を対象とし、かつ、専ら世俗的目的によるものであって、宗教団体や信者の精神的・宗教的側面に容かいする意図によるものではなく、その制度の目的も合理的であるということができる。」「解散命令によって宗教団体であるオウム真理教やその信者らが行う宗教上の行為に何らかの支障を生ずることが避けられないとしても、その支障は、解散命令に伴う間接的で事実上のものであるにとどまる。

結論:合憲

 

剣道実技拒否事件(最判平8・3・8)

事案:信仰する宗教(エホバの証人)の教義に基づいて、必修科目の剣道実技を拒否したため、
原級留置・退学処分を受けた市立工業高等専門学校の学生が、当該処分は信教の自由を侵害
するものであるとし、その取消しを求めて争った。

判旨:「信仰上の真しな理由から剣道実技に参加することができない学生に対し、代替措置として、例えば、他の体育実技の履修、レポートの提出等を求めた上で、その成果に応じた評価をすることが、その目的において宗教的意義を有し、特定の宗教を援助、助長、促進する効果を有するものということはできず、他の宗教者又は無宗教者に圧迫、干渉を加える効果があるともいえない」「退学処分をしたという上告人の措置は、考慮すべき事項を考慮しておらず、又は考慮された事実に対する評価が明白に合理性を欠き、その結果、社会観念上著しく妥当を欠く処分をしたものと評するほかはなく、本件各処分は、裁量権の範囲を超える違法なものといわざるを得ない。

結論:学校側の措置は裁量権の範囲を超える違法なものである。

 

法律を学んでいく上で、オウムとエホバの判例はたくさん出てきますw

政教分離原則

国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。(20条3項)

憲法では、国家と宗教を分離する政教分離の原則を採用しています。
これは、明治憲法下での国家神道の反省を込めて規定されているもので、政教分離原則は
信教の自由を直接保障するのではなく、制度として保障する、制度的保障の規定です。

もっとも、国は福祉国家として、宗教団体にも他の団体と同様、例えば補助金の交付などの
社会的給付を与えなければなりません。そこで、国家と宗教のかかわり合いを一切許さないのでは
なく、かかわり合いが相当な限度を超えた場合に初めて、政教分離原則に反すると考えるのです。

その相当な限度とはどれくらいなのか、すなわち審査基準が問題となるわけですが、
判例は目的効果基準という基準を採用しています。
これは、当該行為の目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進
又は圧迫、干渉等になる
ような場合に、政教分離原則に反すると判断する基準です。
もし、憲法に記述式問題があれば、確実に狙われる部分ですね。
文言をそのまま全て暗記してもいいくらい重要な基準です。

 

津地鎮祭事件(最大判昭52・7・13)

事案:三重県津市が、市体育館の建設にあたり、神式の地鎮祭を挙式し、それに公金を支出
したことが憲法に反しないかが争われた。

結論:目的効果基準から合憲

 

愛媛玉串料訴訟(最大判平9・4・2)

事案:愛媛県が靖国神社に対して、玉串料等の名目で公金を支出したことが憲法に反しないか
争われた。

結論:目的効果基準から違憲

 

空知太神社訴訟(最大判平22・1・20)

事案:市が町内会に対して、所有する土地を神社施設の敷地として無償で使用させていたため、
市の行為が憲法に違反するのではないか争われた。

判旨:「本件利用提供行為は、市と本件神社ないし神道とのかかわり合いが、我が国の社会的、文化的諸条件に照らし、信教の自由の保障の確保という制度の根本目的との関係で相当とされる限度を超えるものとして、憲法89条の禁止する公の財産の利用提供に当たり、ひいては憲法20条1項後段の禁止する宗教団体に対する特権の付与にも該当すると解するのが相当である。

結論:違憲

 

③だけは、具体的な基準である目的効果基準を用いていないようです。
なぜかはわかりませんが、そこまで暗記しなくてもいいかなと思います。

以上が、信教の自由でした。

それでは、今日はこのへんで。



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