独学で行政書士 憲法のツボ5(表現の自由への規制)

こんにちは。

今日は表現の自由の中でも、特に表現の自由に対する規制について紹介します。
法の下の平等や幸福追求権なども重要なので、ツボ記事を書こうかと思いましたが、
この2つは判例を覚えるだけですので、判旨のコピペだけの記事になりそうだと判断し、
やめておきましたw

 

表現の自由

よく問題になっていますよね。表現の自由。ヘイトスピーチは表現の自由とか、批判をすることも表現の自由と言う人もいます。その当否は置いといて、表現の自由について軽くまとめると、

第二十一条  集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
○2  検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

表現の自由の内容としては、知る権利、アクセス権、報道・取材の自由、
それから性表現・名誉毀損的表現、集会の自由などがありました。
ここでも、博多駅事件などの重要判例は多く出てきますね。

 

公共の福祉による制限

表現の自由は、個人が言論活動を通じて自己の人格を発展させるという個人的な価値
自己実現の価値)と、言論活動により、国民が政治的意思決定に参加できるという社会的な価値
自己統治の価値)という2つの価値があり、特に尊重される必要がある自由です。

そのため、表現の自由、引いては精神的自由への規制について、憲法に反するかを判断するための違憲審査基準は、経済的自由への規制の違憲審査基準に比べ、厳しいものにしなければなりません。これを二重の基準論といいます。

 

違憲審査基準

では、具体的に、どんな違憲審査基準を用いるべきかですが、これは規制に応じて
基準を変える必要があります。

大き分けて、規制は、
事前抑制、②漠然不明確な規制、③表現内容規制、④表現内容中立規制があります。

 

事前抑制

事前抑制とは、国家権力が、表現行為がなされる前に、表現を規制するものです。
これに似たものとして検閲があり、これは事前抑制の中でも、行政権が主体となるものです。

先程の憲法21条2項にもあるように、検閲は明文で禁止されています。
ここで、検閲は絶対的禁止であるということです。一方、事前抑制は、原則禁止とされ、許される余地が有るということです。これらの区別はしっかりしておくべきですね。

 

去年(平成28年度試験)の多肢選択式でも出題がありましたが、検閲の定義は重要です。

憲法二一条二項にいう「検閲」とは、行政権が主体となつて、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、その特質として備えるものを指す」とされています。(最大判昭59・12・12)

また、税関検査(最大判昭59・12・12)、裁判所による事前差止め(最大判昭61・6・11)、
教科書検定(最判平5・3・16)は検閲に当たらないとされています。

 

漠然不明確な規制

漠然不明確な規制は、表現活動を萎縮させてしまうことから許されていません。

不明確性が問題となったのは、徳島市公安条例事件という超有名判例ですね。
(最大判昭50・9・10)

事案:徳島市公安条例の定める「交通秩序を維持すること」という文言は不明確であり、
憲法に反しないかが争われた。

判旨:「ある刑罰法規があいまい不明確のゆえに憲法三一条に違反するものと認めるべきかどうかは、通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為がその適用を受けるものかどうかの判断を可能ならしめるような基準が読みとれるかどうかによつてこれを決定すべきである。

結論:合憲

 

表現内容規制

表現内容規制は、表現内容そのものを規制するもので、規制の程度が強いので、

厳格な合憲性判定基準による必要があります。

 

表現内容中立規制

表現内容中立規制は、表現内容とは関係なく、表現の時・場所・方法を規制することです。

この場合、表現内容規制よりも、緩やかな合憲性判定基準が用いられます。
重要判例(最判平20・4・11)がありますね。

事案:集合住宅に無断で立ち入り、ビラを配布した者が住居侵入罪で起訴された。そこで、
ビラ配布行為について住居侵入罪で起訴することは、憲法に反しないか争われた。

判旨:「たとえ表現の自由の行使のためとはいっても、このような場所に管理権者の意思に反して立ち入ることは、管理権者の管理権を侵害するのみならず、そこで私的生活を営む者の私生活の平穏を侵害するものといわざるを得ない。したがって、本件被告人らの行為をもって刑法130条前段の罪に問うことは、憲法21条1項に違反するものではない。

結論:合憲

 

まあ、当然の結論ですねw
憲法の判例は面白いものが多く、勉強していて楽しいです。
表現の自由の分野では、重要判例が多く出てきますので、この記事で取り上げなかった判例についてもしっかり押さえておきたいですね。あと、この記事のように各科目のツボをまとめていますが、ツボについての記事を全て書いた後は、行政書士試験の過去問を少しずつ出題していこうかなと考えています。また、公務員試験の問題も使えるものがたまにあるので、適宜織り交ぜていこうと思います。

それでは、今日はこのあたりで。



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